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設立の経緯と背景

創業事業

 長沼町の飲用水は、いずれも濁度、大腸菌群、一般細菌、鉄分等が含まれ、従来から飲料不適とされていたため市街地を中心として昭和27年より計画給水人口2,100人、1日最大給水量630m3の規模を以って簡易水道事業を創設し、昭和28年11月下旬に待望の各戸給水が開始されました。

昭和29年の給水人口は2,100人、1日平均給水量は525m3となり、その後、市街地に隣接する農村部から給水を求められ、逐次配水管を延長していきました。
昭和35年には計画1日最大給水量に達し、給水人口は当初計画給水人口の2倍に達している現状と、加えて水源水質の悪化と施設の老朽化により給水に重大な支障をきたしていました。
更に、北海道由仁保健所(現在の岩見沢保健所由仁支所)の水質試験では、長沼町内170ヵ所を調査したところ、飲料不適が多かったという結果となり昭和41年度から3ヶ年の予定で全町水道新設事業を計画していました。

 また、南幌町の水道も長沼町同様で水質が非常に悪く南幌市街地を区域として、簡易水道計画を立てて水源を三号沼に求め、計画給水人口1,200人、一日1人最大給水量150リットル、総事業費1146万8000円をもって昭和29年の春に着工し、同年12月23日通水式が行われました。その後、開拓水道として川向、晩翠地区に敷設されましたが、7割以上の家庭が飲用不適な水を利用していました。

 給水人口の増加と施設の老朽化により、長沼町同様全町に水道を敷設するよう計画を進めてきたが計画の進捗度は長沼町が1年早いため、昭和40年12月長沼町に上水道設置許可されました。そこで両町間で、種々検討した結果、同一条件のしかも隣接する両町が一部事務組合を設立し共同で事業を進めることが事業費の削減、水道料金の低減化、施設の効果的な運営、将来の維持管理等が図られ、有益であるとの結論に達し、両町共同で水道事業経営をすることになり、一部事務組合を設立するに至り昭和41年11月に水道事業の経営認可を得て、町村一部事務組合として発足しました。

 昭和41年11月に長幌上水道諸施設を着工し3ヵ年の工期で計画給水人口27,000人、計画1日最大給水量5,400m3/日として昭和42年3月に認可を受け、長幌上水道組合として昭和42年に末端給水広域水道として発足いたしました。

 その後、法律改正によりまして、昭和43年4月に「長幌上水道企業団」と名称を変更し、昭和43年12月26日に通水式が行われました。

基本計画

許可年月日 昭和42年3月28日
計画給水人口 27,000人
1日最大給水量 5,400m3
1人1日最大給水量 200リットル
1日平均給水量 4,050m3
1人1日平均給水量 150リットル
実施総建設事業費 4億8,220万円

第1期拡張事業

 昭和49年長幌上水道の区域である南幌町に北海道住宅供給公社が大規模な住宅団地計画(計画戸数3,600戸、計画給水人口13,000人)が実施されることになりました。
この計画に伴い、長沼町、南幌町における計画給水人口並びに計画給水量の見直しを行った結果、既存の浄水場施設能力及び夕張川における許可水利権水量のみでは、計画給水量への対応が不可能であることが判明しました。
そこで、新設の浄水場を建設する計画として、水源を石狩川水系千歳川に求め、計画給水人口40,000人、計画1日最大給水量10,860m3/日として昭和51年6月24日付で第1次拡張事業認可を受け、昭和52年8月に着工し、昭和56年10月より一部通水を開始しました。しかし新住宅団地給水は、入居計画が大幅に遅れたため、同団地工事の進展に合わせ水道付帯工事を進めることとなり、その後、住宅工事の急速な開発に伴い、平成3年度に配水池(2,000m3)を建設し、第1期拡張事業が完了しました。

第2期拡張事業

 平成7年度に将来増加が予想される水需要に対応するため夕張川上流に建設される新シューパロダムを水源とする「石狩東部広域水道用水供給事業」に参画し、第2期拡張事業として平成10年度から事業を開始していますが、調整池以降の単独分、配水管敷設、配水池等の拡張事業については石狩東部広域水道企業団の拡張事業に合わせ事業を行い、平成26年度に完了しました。平成27年7月から受水しております。

長幌第一浄水場更新について

 既存の浄水場は、創設時に建設され、30数年が経過し、経年化による機能の低下或いは、老朽化が著しいこと、また、水源が表流水であることからマンガン、鉄、有機物を含み、突発的に濁度2,000度を超えることも有り、春の代掻き時期にはアンモニアが急激に上昇するなど、不安定な水源であることから、この度、給水区域住民に将来において安全な水道水を安定的に供給することができる槽浸漬型セラミック膜濾過方式の浄水場を全面更新することにしました。平成14年10月に着工し、平成19年2月に通水を完了しています。

長幌第二浄水場更新について

 老朽化により浄水施設及び配水施設に不具合が生じてきており、水源に関しても不安定な為、第1浄水場と同様に槽浸漬型セラミック膜濾過方式を採用し、令和元年度に工事を着手し、令和3年度に完成しております。